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元厚生事務次官殺傷事件があったね。政治的テロ組織が後ろにあったなら、同時多発で起こり、同一犯が、連続して行うってことはないと思う。そして、もっと目立つ人を狙うだろう。被害者元事務次官のことは、年金オタクくらいしか、その活躍を知らない。
ただ、マスコミが騒ぎ過ぎると、政治的効果が出てしまう。犯人のオタク的目的は、ほぼ達したようだし、犯行がばれて、逃げ回っているとき、さらに次の犯行を重ねるという可能性は低いと思う。
事務次官ともなれば、国民の生活への影響の大きな事項を決定する立場にある。それなりの覚悟は必要かな。もちろん、このような殺傷は、卑劣な犯罪だが。
さて、よく行く居酒屋に、マスターの友人の妹が来ていた。ぼくより18歳年下で既婚。その女をからかっていたら、彼女は、ぼくを気に入ったらく、バツ2の姉を紹介するという。もっとも、実際には、ある日、友人と店に行くと、席に着くまでの間に、突然、抱きついてくる女がいた。それが、後で、彼女の姉だと分かったわけだが。
ぼくとカウンターに隣あって座っていると、その姉は、ぼくと1発やるとか言っている。この女は、ぼくを愛しても、好いてもいない。ぼくも同様だ。しかし、この女は、ぼくとやるとか、愛人になるとか、結婚するとか考えているわけだ。ぼくは、背筋が寒くなった。
思えば、40年間、恋愛しているが、それは、ぼくが好きか、相手が好きかで、いっしょにいるという状態だった。このように、どちらも好きでないのに、親密そうに、いっしょにいるというのは、今まで、無かったことだ。そして、これは、何とも、居心地の悪いものだ。
しかし、考えてみると、同級生などに、見合い結婚した者も多く、彼らも、好きでもないのにいっしょにいて、こうした感じなのだろうか。ぼくは、40年間、好きな女を追いかけてきた。あるいは、好いてくれる女に追いかけられていた。そのどちらでもないというのは、不気味なものだ。
男女の愛、異性に魅かれるというのは、大脳新皮質の働きではなく、もっと古い脳の働きだ。見合い結婚というのは、相手を選ぶ判断のかなりの部分を、大脳新皮質がするということだ。だから、もともと、古い脳がしてきた判断を、大脳新皮質がするということで、違和感が残る。もちろん、古い脳だけでは、人間の生存に足りないので、大脳新皮質が発達したのだから、結婚にも、大脳新皮質が関与するのは当然だが、その底に古い脳の判断、好みがあることを無視できない。
居酒屋に飲みにくる既婚や離婚した男女は、たいてい古い脳の不満をかかえている。私なりに、よく考えて結婚したのに、なぜ不満なの?この空虚感は何なの?などという問いを持ってたりする。
しかし、よく考えて、つまり、大脳新皮質で判断して、結婚したから、古い脳は不満なのさ、とも言えるのかな。
ぼくは、その女に、愛してる男と結婚しな、と言った。お前は、愛してない男と結婚するから、バツ2になるのさ。君は、自分の欲望を満たすことに爆走する。君を愛してない男は、それに耐えられないのさ、と言いたかったが、言わなかった。
恋は、自分の欲望を満たそうとするが、愛は相手の欲望を満たしてやろうとする。恋に暴走する女は多いが、愛を抱いてくれる女は、その数十分の一くらいだろうか。どちらも、人間の古い脳にプログラムされているのに。
大岡裁き、中国の故事から採ったらしい、に、2人の母親と称する者が、子供の片手をそれぞれつかんで引っ張り合い、先に離した方が、本当の母親だ、という話がある。
恋は自分の欲望に暴走し、愛は相手の痛みが分かる。人間が、幸福になるのは、愛をつかんだ時だが、恋に引き回された人間は、それに覚めて酒場で酒を飲む、ってとこかな。そこでまた、愛ではなく恋を求めていることが、人間の懲りないところなんだが。
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